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左利き [所長の部屋]

水曜日、残暑の中にも秋の気配を感じます。アカトンボが飛んでいました。

 

 

世の中には右利きの人と左利きの人がいます。で、相対的に左利きは少数派です。

世の中の枠組みはソフトにせよハードにせよ『普通』である多数派にとって便利なようにできています。カメラのシャッターは右手で押すように配置されているし、自動改札はスイカを右手に持ってタッチ。カフェでコーヒーを頼めば取っ手が右側に来るようにカップをセットしてくれるし、はさみも包丁も左利きの人向けにはわざわざ“左利き用”のものが売っています。右利き用と銘打っているものはありません。それが『普通』だからです。

左利きの人は右利きの人に比べて平均寿命が若干短い、という説があります。厳密な検証に基づいた知見ではないようですが、“生活のあらゆる面でちょっとした不便を強いられるのでストレスが多い”と説明されると、なんだかうなずいてしまいます。

広告業界で活躍する友人が作った『RIGHT IS NOT ALWAYS LIGHT』というコピーがあります。直訳すると“右が常に正しいとは限らない”。多数派にとって正しいことが、すべての人にとって正しいわけではない、というようなニュアンスでしょうか。左利きの彼は本業の傍ら“左利きをはじめとするマイノリティの気持ちを楽しくアピールする”という活動をしていて、こんな動画を作ったりしています。

 と、なんでこんなことを書いているかというと、『多数派にとっての利便性が優先されている世の中で少数派であるがゆえに不便な思いをしている』という構図は障害のある方の暮らしとも共通するんではないかと思うのです。もちろんそこでこうむっている不便や不利益は左利きとは比べるべくもない大きなものですが。そう考えたときに、それを『笑い』に包んで伝えようという彼の方法論はこれからの自分のとってもとってもヒントになるな、と。なにも、これからはお笑いを目指すぞ、とか、会議では必ずギャグを言うぞ、とかではないんですが、『おもしろくて共感できる』っていうのは『理論的に正しくて納得できる』っていうよりも世の中を変えるには有効なのではないか、と。じゃあ具体的にどういうことをとか、そういうプランは全然ないんですが、なんというか、友達が大きなヒントをくれたな~、と。

 

ちなみに、サッカーにおけるマラドーナに代表されるように、左利きであることは限定的なシチュエーションでは有利に働くことがあります。ハンディキャップっていうのも何らかそういう有利に働く側面がないかな~と考えていますが、まだ見つかりません。電動車いすに乗っている方が“俺はどんな通勤ラッシュの電車でも絶対座れる”と豪語されていたのを聞いたことがありますが、なかなかそこまで達観できるものでもないような・・・。 

 

DSC_0014.JPG 

“あなたにとっては、正しい。わたしにとっては、そうじゃない” 


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