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学識経験者? [時事]

おととい、昨日と新聞の夕刊に2日連続で『最前線・障害者の自立』という特集がありました。いわゆる応益負担という考え方についての考察が主な論点で、コンパクトながら要点を押さえたわかりやすい記事でした。

ですが、その中にいささか疑問を感じるくだりがありました。応益負担の長所にも目を向けるべきだという“学識経験者”の見解です。いわく;

利用者の負担により財源を確保し、需要を抑制して過剰な給付を防ぐ効果のほか、利用者としての権利性を高め、「お上の世話になっている」という意識をなくすことにもつながる

とのこと。

負担による需要の抑制などとサラッと言ってしまえばなんてことないようですが、つまり“懐が痛むようになれば障害者はあんまりサービスを使わなくなる。”というロジック。レジャーや飲み食いならともかく、生きるために必要な支援に対してその発想。なんだか猛烈に貧しい気がします。過剰な給付ってのもどんな基準に照らして過剰なのか…。そもそもサービスそのものの供給が圧倒的に不足していて、過剰にサービスを利用しようにも『無い袖は振れない』のが現状では…。

社会福祉サービスとは“みんなが健康で文化的な生活をして幸せを求めてOK!”という権利を形にするためのもの。なのに負担を求めることで権利性を確保するって、つまり権利はお金で買えって話?。で、ハンディキャップのシビアな人ほどたくさん払わないと権利性が購入できないってこと?。お上のうんぬんというメンタリティはお金払えば解決するような根の浅い問題?。

疑問があれこれ。当事者の視点に立とうとすれば絶対に出てこない発想だなぁ、と。新聞記事における引用というのは筆者の論の流れにうまくはまるように操作されてしまうことがままあるということを酌量しても、ちょっといただけません。記事全体の論の流れからすると“一方で”という傍論の部分での引用でしたが、福祉を学ぶ人なら誰でも聞いたことがあるようなビッグネームの発言だけに、なんだかなぁ、という思いがします。

そんな中、明日は日比谷公園での集会。当事者の声が届くといいな。微力ながら加わってきます。

 

 


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